特徴ある新人の誕生した背景

最近の特徴ある新入社員により職場は混乱しています。なぜ彼らはそのようになってしまったのでしょうか。それには「ゆとり世代」とよばれることに問題があるようです。いわゆる教育上の「ゆとり教育」です。そもそも「ゆとり教育」とは何なのでしょうか。一般的には2002年度に全国で導入された「指導内容3割削減」「完全週休2日制」などが象徴的な変化といわれています。しかし、実際には2002年度を前に「ゆとり教育化」は段階的に進んでいたのです。1980年度からは学習内容、授業時間の削減を盛り込んだ学習指導要領が施行、1992年度からは毎月第2土曜日が休日となる学校週5日制がスタートしています。2000年度からは総合学習の時間が始まり、学習内容、授業時間数が大幅に削減されました。変化は段階的に進んでおり、教育現場への浸透にも時間を要したことから、どの世代が「ゆとり世代」であるかを明確に定義するのは難しいことです。しかしここ3年ほどの新入社員などはかなりの勉強時間の減少の中、育ってきていることは確かです。もっとも勉強時間の減少の割に学力はそれほどおちていないという見方もあり、ゆとり教育だけが原因であると確定することはできないとも思われます。
そして、大学全入時代へと向かうなか、彼らは育ってきました。企業の新卒採用者担当からは、ここ数年浪人している学生の数は少なくなってきているとの報告が多くみられます。また大学は学生を確保するために、推薦入学やAO入試を強化、2007年には大学入学者の約4割はそれらの手段で入学しているというデータが報告されています。これらは、ますます「ゆとり」をもたらすとともに、競争し成長することや、精神的に強くなる機会を奪ってしまったのではないでしょうか。
さらにインターネットと携帯の普及が彼らを変えてしまった大きなポイントでもあります。彼らは中高生時代からインターネットと携帯を使っていた世代です。何もかも、ネットを使って検索できます。人とは、広く、薄く、ストレスなくつきあうことができるのです。これが、彼らのコミュニケーションスタイルや「考えずに探す」という姿勢の元になっていると考えることができるのです。
しかし、悪いのは「ゆとり世代」の新入社員だけではありません。ここ数年、団塊世代の大量退職や、若返り施策などにより20代後半から30代前半の管理職が多く誕生しています。これまで採用は「氷河期」の時代もあり、彼らの下に部下どころか後輩も入ってきたことがないもの事実です。結果、マネジメント経験の少ない新任管理職が教育する状況になってきているのも、このような状況にある原因ともいえるのです。