仕事の背景を説明すること

「最近の新入社員はやる気がない」という声がよく聞かれます。しかし、実は仕事を依頼する側が「やる気をそいでいる」ということはないでしょうか。その代表的な例が「仕事の背景を説明せずに依頼する」ということです。これでは新入社員には「やらされ感」しか残りません。自らが「仕事」に関わっている感じがせず、単なる「作業」を振られているような気分になってしまうのです。「この仕事って、オレじゃなくてもいいような気がする」という気分になり、やる気が著しく低くなってしまうのです。もうひとつの問題点は、「仕事の本質がわからない」ということです。どんな仕事も「価値」を生み出さなくては意味がありません。「価値」を生み出すためには、課題の本質をつかまなければならないのです。そのためには、必死に調べ、考えなくてはいけません。
背景を説明せずに仕事を依頼すると、「作業」レベルのことしか考えず、「本質」が分からなくなってしまいます。結果として、一生、自ら仕事を作り出せず、「作業」だけをする人間になってしまいます。実は上の世代、上司や先輩がそのように仕向けている部分もあるのです。背景を説明すると、自立的に考え、能動的に働くようになります。何より、仕事の本質がわかるので、より楽しめるようになるはずなのです。また新入社員に「依頼する」理由もきちんと伝えると、さらに意欲が増すことになるのです。新入社員に仕事を依頼する際には、背景を明確に説明し、「腹に落ちる」まで何度も質問を受けるようにします。「腹に落ちる」までコミュニケーションをすることは、彼らと付き合う上での大事なポイントなのです。ただ、「答え」だけを言ってしまっては考えなくなるので、必ず「自分で考える」要素も用意しておく必要があります。背景を理解し、仕事をするようになると楽しさは飛躍的に増加します。取り組む姿勢も変わってくることでしょう。仕事を依頼する際には、その背景を説明することを忘れないようにすることが重要なのです。